身代金ウィルスってなに?

パソコンを制御不能にしてしまうウイルス

身代金ウイルスとは、別名「ランサムウェア」とも言われる一時的に特定の端末を使用不能な状態にし、それを解除してほしければ何らかの条件をのむように脅迫をされるというものです。

ランサムウェアが登場しはじめたのはだいたい2012年くらいからと言われており、ヨーロッパや北米地域で多く見られるようになりました。
特徴としてはまず警察や政府機関などからの連絡を装ってパソコンをロックさせるような機能を仕込み、それをたてにして解除のための身代金を要求するという方法であるということです。

実際にランサムウェアに感染をすると、パソコンの画面には意味のない画像や文字がずらりと並ぶようになることで、キーボードなどの操作を一切受け付けなくなります。
手の込んだものになると、警察や政府のロゴマークを使用した画面を表示させあたかもそうした機関がロックをしているかのようにみせかけてきたりしていました。

実際にあった事例としては、米国FBIを装ったものや国際警察のようなもの、あるいは英国の音楽著作権管理団体のようなところなどもありました。

日本での感染事例

そんなランサムウェアですが、ここ最近になって急激に日本でも確認件数が増加してきています。
セキュリティ会社のトレンドマイクロによると、2014年3月27日に初めて日本でもランサムウェアとされるタイプのウイルスが確認されたとアナウンスがありました。

これは「身代金要求型不正プログラム」と日本語名称をつけることでより注意をすることをパソコンユーザーへの注意喚起を行っています。
プログラムの内容そのものは同じでも、表示される画面の言語は英語や日本語をはじめ、フランス語、ドイツ語、ロシア語など多数の言語のバージョンがあり、作成をした組織が世界的に被害を拡大させていこうとする意図がうかがえます。

日本での感染事例では、FBIなどの組織を装った画面が出るものではなくシンプルに黒い画面にパソコンがロックされているというメッセージが出るものが大半となっています。
身代金を支払うなどすると、IDを入力できる画面に移動をするのでそこに指定された文字を打ち込むとロックが解除されるというしくみになっています。

ランサムウェアによる被害の拡大

ランサムウェアは現在までにかなりの被害額を生むことになっています。
実際に感染をしてしまったもののうち、ユーザーの約3%は支払いをしてしまっているというデータもあり、バラマキをしても数人が支払ってくれればそれで犯人グループは多額の収益を上げることができるのです。

組織が全世界的であることによりまだ実態は完全につかめていないのですが、どうも実際に指揮をとっている犯罪組織と実行をしているグループは別であり、実行犯が成功報酬を受け取りつつめぼしいユーザーへ感染をさせていくというような方法をとっていると言われています。

もし自分のパソコンが感染したと思ったら、決して犯人の言いなりになることなく素早く警察など専門の機関に相談をするようにしましょう。

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